(外向的)繊細さんがしんどかった更年期を振り返る
繊細さんも更年期も特別じゃありません
最新の地球人口は約80億人だそうです。同じ顔をしている人はいないように、一人一人が違っていて、80億通りの個性があります。日本は他の国に比べて人種的・民族的に同調しやすいタイプが多いようです。なので社会もおおよそが多勢に無勢というか、少数派は認められにくい傾向にあります。いわゆる「人と同じじゃないと落ち着かない」「人と違うことをして目立ちたくない」「人と違ったことをすると認められにくい」という意識が根強いようです。
それは日本は島国で単一民族でしたので、もともとの村社会の習性が今でも残っているからか、「察する文化」が強い国なので他人の意識に影響されやすいのか…他にも考えられることがあるかもしれません。人と違うことで悪目立ちしたり…。大陸では国境が地続きですので違う人種や民族と接することも頻繁でその違いに馴れていますし、様々な歴史的背景も違うので「世界の中ではそういう傾向が強い」ということです。
自分自身も不遇の生い立ちや弱い体や外向的繊細さんなど、マイノリティな半生を生きてきました。私の場合は自分の座右の銘が学生の頃から「自分は自分、人は人」というもので、その言葉を何度も繰り返して自分に言い聞かせて過ごしてきたおかげか、より変わり者になりましたが(笑)、自分自身を苦しめるほうには向きませんでした。金子みすゞさんの詩の「みんな違ってみんないい」は本当に素晴らしい言葉だと思います。
常識の範疇で他人に実質的な迷惑をかけている訳でもなくてちょっと人とズレてるくらいなら、いちいちワァワァ騒がんでもよかろと思います。まぁ人畜無害なのに「(人と違ってる)おかしい」と言われても「何か問題あるん?(多様性を認められない狭い人やね)」と言い返す(思う)だけですが(笑)。まぁこんなんだから苦しい更年期もやり過していけるのかもしれません。
更年期と言われる年齢約45~55才の女性のうち重症なのは1割ほど、約6割は我慢できるくらい。無症状は3割ほどです。
私はきっとその1割入っていたと思います。それくらいしんどい症状が現れたのですが、世間はちょうどコロナ渦中の2021年でした。なのでその症状がコロナ後遺症の症状に似ていて、(熱はないし周りに感染させてないけど)コロナちゃうん?と疑ったりもしていましたが…結局1年半後くらいにコロナには罹患したので、やっぱり更年期の症状だったのだろうと確信しました。自分の体なので自己判断していますが、他の方にはまず婦人科の受診をおススメいたします。
閉経するのに色んなパターンがあり、数年かかることもあります。少しづつ月経周期や量が変化し閉経するなだらかパターンや、突然月経が来なくなる急激パターン等々です。私の場合は後者でして、急激に女性ホルモンも減少したに違いないと自分で自覚しました。病気ではないし少しづつ改善しているような気がするし…そのうちにマシになるだろう、誰でも通る道だから仕方ないという気持ちで、わずかに改善している様子を感じ取り、更年期不調と向き合っています。
当院のクライアント様の中にはHRTホルモン補充療法を選択されてる方もおられ、皆様症状が改善されていて口を揃えていいよと言われます。天然ホルモンは保険がきかず、人工ホルモンは保険適用ですので、それほど費用の負担もありません。ほんの少しだけ乳がん等になる確率が上がるだけなので、安全性も割と高いものです。自分はHRTホルモン療法を選択しませんでしたが、西洋医学は…とか自然のほうが…とかの主張はありません。個々が選択されていることで効果が出て満足することができれば、それがベストです。そしてその人にとってよい医師やよいセラピストに出会えたらなお最高だと思います。
更年期ってどんなに酷かったん?とよく聞かれますが、まず一番強烈だったのは倦怠感でした。立っているとすぐにしんどくなるので、休み休みキッチンに立って料理していました。次には嗅覚がおかしくなりました。(やっぱりコロナに感染していたのかな?)という疑念がありますが…。他にもちゃんと食べているのに1~2ヶ月で2kg程痩せました。後から考えると急激に筋肉が落ちたと分かりましたが、立ち上がる時も「ヨイショ」でしたし、早く歩けず、足を出すのも重く感じました。食欲もあまりなくなり無理矢理食べている感じでした。普通だったら病院受診するだろうし、病気じゃないかと不安になるところですね。しかし変な感覚…自分の体が自分じゃない感じがして…でもこれって前にも感じたことあるような…と感じ、注意深く自分の体調を観察していたのでした。
慢性甲状腺炎(橋本病)
前にも感じた感覚…それは産後の時期でした。私の場合は体のホルモン変化が激しい時の不調でそう感じるようでした。一度経験していることと以前は数年で体調は元に戻ったことを思い出し、今回もそうだろうと楽観視していました。しかし数ヶ月後から喉の圧迫感が半端なくなりました。実は亡母も甲状腺の腫れがあり、私自身も医師にすすめられて数回、甲状腺疾患の血液検査をしたことがあったのです。しかし何れも甲状腺ホルモンは正常値でしたので、それで終わっていました。自分では首のしこりが気になってはいましたが、検査で大丈夫だからと家事育児に追われて忘れていたのです。多少の不調は体が弱いからだと思い込んでいました。
ところが今回は喉の圧迫感が半端なく、どんな体勢で治まりませんでした。初めは亡父の動脈硬化かもと循環器科にかかりましたが、検査もしてくれず鼻であしらわれました。でも症状を治すためには原因をつきとめないといけません。そして甲状腺科を受診し慢性甲状腺炎(橋本病)の診断が下されたのでした。慢性甲状腺炎(橋本病)は甲状腺機能低下症とは違って、甲状腺ホルモンの数値は健常者と変わりありませんので、基本的に食事制限なども何もなく、健常者と変わらなくに生活できて治療の必要はありません。楽天的な性格のせいで診断されるのに30年程かかったので、遅すぎだったと感じます。今考えると、何十年も入院するほどの重い不調もなかったのが幸いでした。
しかし慢性甲状腺炎で甲状腺肥大しているせいで、様々な不調があったり、姿勢が悪かったりと今なら思い当たることが沢山あります。また追々ブログで紹介できればと思います。もっと早く分かっていたなら色々と人生が変わっていたのかも?とは感じますが、自分の虚弱な体質があったから今の仕事に携われたので、結果良しとしておきます。前述の経験から、症状がそれなりのクライアント様はまず病院を受診し、医師の診断を受けた上で整体が適応でしたらお越しくだされば、と思います。整体で全ての病気や症状が治る訳ではありません。
後から分かる無意識下のコロナ禍ストレス
日本でコロナが広がってきたのが2020年の3月頃で、初の緊急事態宣言は4月~9月でした。「中国では2019年の夏~秋頃にすでに患者が出ていたようだが旧正月に向けての経済活性化を考慮して国が隠蔽をしていた」という噂がネットにちらほら出ていました。当時インバウンドを国が推していたし神戸には中華街があるので、たくさんの中国の方が訪れていました。2020年の2月の旧正月もすごい人だかりでした。そのうちに国から緊急事態宣言が出て、パンデミックの始まりでした。まさか自分が生きている間にこんなことが起こるとはほとんど誰も想像していなかっただろうと思います。なのでほとんどの人が初めての経験でした。今から考えると一体何だったんだろうと思います。
集団心理の同調現象か、スピリチュアルでいう想念のエネルギーか、数理で研究される同期現象かなんだかわかりませんが、世界全体が混乱に陥って落着きをなくし、協調性のある人が多い(人と違うことをしたくない)日本では、社会全体がとてもどんよりしていました。感受性の強い繊細さんには人一倍しんどい時期だったと思います。私自身は様々な情報を収集して、思考が偏らないようできるだけ冷静に、客観的に対応してきたつもりでした。まあいつかは収まるだろうと体調不良の中、自分を信じてやり過ごしてきたつもりでした。
時間が経過しているのもありますが、コロナが第5類になり社会が落ち着いてきた頃に、より早く体調が良くなっていくのを感じたのでした。そこで自分でも意外とコロナ禍の生活がこたえてたのかも?と感じるようになりました。このようにストレスを大したストレスでないと意識していても、無意識下ではストレスに感じて体に様々な不調をきたすこともあります。いつもクライアント様にお伝えしていることでしたが、やっぱりそうだったんだと自分でも実感することができました。
今回の私のような方は意外に多くいらして、そこが不調の原因になっている場合があります。ただそこまで私が察せられるようになるには、数回の施術回数が必要になります。無意識下のストレスはまずは意識下に持ってきてもらい、認識してもらうことが不調を軽減する近道になります。そうやって少しづつ症状の軽減をしていき、地道により良く変わっていくよう導いていきます。施術はほぼ副作用のないものですが、良くなるためには地道な継続しかありません。長く関われば関わるほどクライアント様を理解できますので、施術の結果も向上していきます。昭和な気もしますが、人対人というのはそういうところがあります。
更年期や産後などストレス過多な時のやり過し方
更年期は親の介護や子供の進路、仕事の責務などが複雑に重なってくる時期です。その上にホルモンバランスの乱れによる体の不調が重なると、気分まで憂鬱になってきます。
私のここ数年のストレスのやり過し方はまず、無理をしない、仕事と全然関係ない楽しみを持つ、がメインです。クライアント様にお伝えしているもので他には、よい睡眠をとる、適度な運動、健康的な食事、お風呂につかる、規則正しい生活、早寝早起き等…その中には自分ができていないことも多いです。(なのでいつも強要はしていません(笑))続けることが大事で、そのためには個々にとって難しいことや面倒なことは続きません。もしも何か続けられそうなものありましたら、取り入れてみてください。
産後&育児期ではどうやってきたのでしょう。子供を持つと生活の全てが子供中心で回ります。子供は可愛いけれど、ずっとつきっきりでしんどくなることもあります。時には投げ出したくなることも…。その時々でストレスをちょこちょこ小出しに出来ればベターです。友達としゃべる、趣味をする、美味しいものを食べる、映画、ライブ、運動、ショッピング、爆睡などなど…その時できる個々の好きなことをちょいちょいやるのです。当たり前のことですが、気持ちに余裕がないとついついそんな時間ないと思いがちなので、わざわざ時間を作ります。また子供はどんどん成長しますので、子供のその時期を味わえる?のはその時しかないと認識することも大事です。ストレスはやり過しながら、長い目で子育てを楽しむ気持ちを少しでも持つと良いでしょう。
振り返れば子供が大人になるまではあっという間でした。子供がまだ赤ちゃんの時は言葉も分からないし、毎日毎日早く大きくなって!という気持ちで一杯でした。子供が大人になってからではもう遅いのですが、自分も若くて未熟でそれが良くない部分ででてしまったこともあった、と今更ながら反省します。時は巻き戻らないので、今育児をされている方や、これからの方はお気を付けくださいね。
あまり繊細さんの話はでてきませんでしたが、どなたかのご参考になれば幸いです。