夏の睡眠の質を上げる6つのポイント

夏の暑さで寝苦しい夜、免疫力も低下しやすい時期です

お盆が過ぎましたが、日中は体温ほどの高温が続いていますね。
皆さまはいかがお過ごしでしょうか?

最近、コロナや夏風邪などの感染症、睡眠不良や食欲不振、胃腸症状、頭痛やめまいなどの不調を抱えている方が増えています。やはりこの暑さで体が疲れ、免疫力が低下しているのも原因のひとつかもしれません。

かくいう私も夏バテ気味で、もともと暑さが苦手な体質も影響しています。
体質は十人十色ですが、誰でも加齢とともに暑さや寒さに弱くなっていきます。
また近年の異常気象では、夏は高温が長く続き、秋を味わう間もなく冬になったり、春が短く突然夏が来たり…と、体も心も対応が追いつかない状況です。
このように体が疲れて免疫力が低下しやすい時こそ、免疫力を維持・向上させるために、睡眠の質を整えていきましょう。

睡眠中は病原体への防御力を高めるナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活発に働き、免疫細胞を活性化するサイトカインが分泌されます。また筋肉や筋膜の緊張が強いと、脳が「まだ休めない」と認識し、深い眠りが妨げられます。
つまり、体のコリや緊張をゆるめて心身をリラックスさせて質の良い眠りを促すことが、結果として免疫力を高めることにつながるのです。
そこで今回は、睡眠の質を上げるために意識したい6つのポイントをご紹介します。

1. 寝室の気温・湿度

都市部の真夏は夜でも28〜30℃ほどに上がることがあります。
寝室の快適温度として理想とされる26℃前後では、女性では寒く感じる方も多いです。
女性や高齢者ではエアコンは 28℃前後に設定し、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させましょう。
湿度は50〜60%が快適ライン。湿度が高すぎると寝苦しく、低すぎると喉や肌が乾燥します。
まずは簡単にできる寝室環境を整えて、ぐっすり眠れる基盤を作りましょう。

2. 食事内容・時間

寝る直前の食事は胃腸に負担をかけ、眠りが浅くなります。内臓が食物を消化する時間が必要で、未消化物が多いと内臓に負担がかかってしまいます。
理想は就寝2〜3時間前に食事を終えることが望ましいです。
ただし、カロリーが不足している場合は睡眠中にお腹がすいて眠りが浅くなることもあります。
その場合は寝る1時間前くらいに、小さなおにぎりや糖分控えめのフルーツを少量摂って様子をみてみましょう。(カロリーオーバーの方や疾病のある方は控えてください。)

3. 入浴

寝る直前に熱いお風呂に入ると、かえって体が覚醒して眠りにくくなります。
おすすめは就寝の1〜2時間前に、ぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくりリラックスして浸かること。

入浴で一度体温を上げ、その後深部体温がゆるやかに下がるタイミングで副交感神経が優位になり、入眠しやすくなります。

どうしても湯船に浸かれない方は、シャワーだけでもOK。
その場合は、首の後ろ~肩甲骨・ふくらはぎ~足首 を意識的に温めるとよいでしょう。

セルフケア

・首の後ろには自律神経に関わるツボが集まり、頭の緊張を和らげます
・肩甲骨周辺はPCやスマホで疲れやすい筋肉が集まる部分。胸郭が緩み、呼吸がしやすくなります
・ふくらはぎは血流を促す「第二の心臓」と呼ばれる部分で、血流を促します
・足首には冷えや不眠に関わるツボがあり、温めることで巡りが整いやすくなります

4. ライト・照明

就寝前のスマホやPCから出るブルーライトは脳を「昼間だ」と錯覚させ、睡眠ホルモンのメラトニン分泌を抑制し、入眠を遅らせたり深い眠りを妨げたりします。

・寝る30分〜1時間前にはスマホやPCを使わない(どうしても使う場合はブルーライトカットモードや眼鏡を活用・毎夜の習慣にしない)

さらに寝室の照明も重要です。
強い白色灯(昼光色のLED)は脳を覚醒させやすいので、暖色系の間接照明や小さなタイマー付きナイトライトなどで工夫すると、夜中に目が覚めても眠りを妨げません。

5. お悩み(脳・心の緊張)

心配事や人間関係のストレスは脳に影響を与え、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。
脳がリラックスできない状態では副交感神経も働きにくく、質の良い睡眠になりません。

◎セルフケア
・寝る前の5分間、今日あったことや感謝の気持ちを紙に書く
・深呼吸(腹式呼吸)で心拍を落ち着ける
・軽いストレッチでリラックスする
・寝室を暗めにして「夜だ」と脳に知らせる

6. 体の凝り(肩・首・背中・腰)

日中のデスクワークや家事で、肩・首・背中・腰などに慢性的な凝りを抱えている方は多いです。
体の筋肉が緊張していると、脳に「まだ休めない」と信号が送られ、眠りが浅くなります。

◎セルフケア
・耳マッサージ
・肩回しや首のストレッチ
・背中を丸めたり伸ばしたりする軽い運動
・足首やふくらはぎのマッサージで血流促進

さらに整体で筋膜や筋肉の深い部分まで緩むと、体の緊張が解けてぐっすり眠れる状態を作れます。

まとめ

質の良い睡眠を得るには、環境・食事・入浴・光・心・体 の6つのポイントすべてが関係しています。
生活習慣の工夫だけでなく、脳と体の緊張をリセットする整体ケアも大きな助けになります。

当院では、肩・首・背中の凝りを整えつつ、心身のリラックスを促す整体で、質の良い眠りをサポートしています。
この夏、「夜なかなか寝付けない」「寝ても疲れが取れない」と感じている方は、ぜひ一度ご体験ください。