疲労を感じているのは脳?
脳が変われば体も変わる?
今年は年中異常気象が続きました。季節外れの寒さや暑さ、日替わりの気温差、朝晩と二中の気温度差などです。
人が生きるために必要な機能の「恒常性=ホメオスタシス」を保つため自律神経が働いていますが、こんなに急激な環境の変化では負担が大きく、自律神経も疲弊してしまします。また自律神経はホルモンと連動して働いており、一方が調子悪くなると他方にまで影響をもたらしてしまいます。
「疲れたなぁ」と感じる時は自律神経が体のシステムのどこかにが異常ですと脳に認識させている時です。ただそこで意志の力で「頑張らねば」「まだやれる」などと無理をしてしまうと、心身に何らかの不調として現れてきます。何かの不調が現れてから「そういえば最近疲れてたのを我慢してたなぁ」と思い起こしますが、余計に面倒なことになってしまう場合もありますので、無理はほどほどにしましょう。
一旦傷めてしまった心身は全く元の状態通りには戻りません。そうした小さいものが積み重なっていくうちに、取り返しのつかない状態になってしまうケースもあります。また回復までに長い時間を要するケースもあります。
「疲労感」はいつも頑張っている体からのサインだとありがたく受け取り、軽い「疲労感」の内に解消し、元気を取り戻してよりよい日常生活を送りたいものです。
規則正しい生活やよい食事、適度な運動、適度な娯楽などがバランスよく行われていると、自分の「疲労感」にも対処しやすいですが、それらに乱れがあると感覚が鈍くなり「疲れているのが当たり前」な状態が普通になってしまい、体のサインを見逃して対処が遅れがちになります。
なかなか全てを教科書通りにはできませんが、ご自身が取り入れられそうなものを少しづつ取り入れて健康維持に努めましょう。
脳の刺激は疲労感の軽減にも
いつも職場と自宅の往復では脳も錆びついてしまい、「疲労感」を感じやすくなります。趣味がある方はどんどんされたほうがよいですが、ない方は何か始めてみるのも脳の刺激になり「疲労感」の解消に役立ちます。
人との交流もよいです。深く付き合えば価値観の相違など逆にストレスになることもありますが、挨拶や少し話をするくらいでも脳は活性化され「疲労感」の軽減につながります。
動くことの大切さ
運動はとても重要で、人間も動物の一種ですので、生きること=動くことと言えるでしょう。動くために栄養を摂取し、エネルギーに変えるということを繰り返しているのが生きていることです。(意識して動くことと、無意識に体内で行われている生命維持のための活動も動くことの内です)
意識して動くことでは、毎日覚醒時にしている動作や姿勢がその人に影響します。例えば仕事や家事などです。
社会的にいえば、コンピュータの普及により今では一日中動かない仕事が急激に増えています。しかしずっと何時間も座ったままの作業では体を動かすことがあまりなく、脊柱を支えるインナーマッスルが鈍くなりやすい環境になってきています。
インナーマッスルの内のインナーユニットは腹圧にも関係してそこが弱まると、昔でいう「腹が座ってない」=「丹田に力が入らない」という状態で、それは「芯のない体=根性がない」というようなこと…「本能的な生きる力が弱い」ということに繋がりかねません。
また不安を煽るつもりではありませんが、筋肉を動かさない(こり)→流れが悪くなる(痛み/冷え)→不要物の排出が滞る(むくみ)→血流が滞る(酸素と栄養が届かない・痛み/冷え)→筋肉が痩せてくる→神経伝達も悪くなる→動きが悪くなる→動かさない→流れが悪くなる…の負のループに陥ってしまいます。
そうやって体が衰えると心(脳)も衰えてしまうということは今では常識になっています。実際に当院にお越しの若い方でもインナーの弱さから姿勢の崩れが起きている方が増えていると感じますし、他院や同業者の方々からも同じような話をよく聞きます。
今後も動かない仕事が増え、それが当たり前になると科学は進歩しても人間の身体能力は退化していくような気がします。
普通に生活していればそれなりの健康が維持できていた昭和の時代では考えられないですが、これからはご自身で自分の心身の健康をどう維持していくか、各々が考えて実行していかなければならない時代なのでしょう。
身心を良くするための手段は各々に合ったものがベスト
20年以上前、自分が整体を始めた時には(元々文科系…運動苦手のため)運動療法よりも手技の技術でクライアント様の体の状態を良くしていくことしか考えていませんでした。
しかし1998年頃からPCが普及し始めて25年強経った今、急激に生活スタイルが変わってしまいました。運動の必要性を以前から感じていましたが、苦手意識により逃げ続けていました。ところがコロナ禍と自身の更年期症状を体験し、向き合わずにはいられなくなりJCCAでエクササイズ&トレーニングの勉強に励むことになります。
昔から整体で緩めてそのままだとまた元の姿勢に戻ってしまうというのが課題でした。JCCAのトレーニングはツールなども使って、ざっくりと「ゆるめる」「しめる」「よい動きを引き出す」というエクササイズ&トレーニングを行います。パーソナルトレーニングとして、重力に負担の少ない姿勢や動きを引き出して機能改善していくというものです。
当院では整体の施術後に「しめて」良い姿勢バランスの保持を強くしたり、「動きを引き出して」脳に刺激を入れていき、少しでも施術後の状態の維持を伸ばしていきます。自ら動くことでいつもと違う箇所の刺激となり、脳が活性化し身心共にスッキリします。
脳と体の神経の連携がまだ密な子供やU30の方でしたら、トレーニングだけでも比較的簡単に変化がでてきます。
自然療法についてはまた別の機会に述べたいと思います。
当整体院ではこんな考えのもと、不良姿勢を正したり、鈍った身体感覚を取り戻すため、数々の手技と体幹や骨盤底筋を鍛えるトレーニングや五感に働きかける自然療法を取り入れています。
当院のクライアント様は体が変わると気分が変わったり、そのせいか?周りの状況が変わられる方がよくおられます。
ご自身の体を労わったり、色々なお悩みの軽減に、また少しでも劣化や老化を遅らせるためになど…お気になられた方はお気軽にご体験してみてくださいませ。